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火論

もう一つの世界=玉木研二

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 敗戦時の首相・鈴木貫太郎没後70年を記念し、研究者や縁者らによる講演会が東京大学であった。先週のことだ。この中で加藤陽子教授(近代政治史)が「戦争の終わらせ方、敗(ま)け方を想像する力」という論点でSF作家、小松左京(1931~2011年)の初期短編「地には平和を」を取り上げた。

 1945年8月15日。時をさかのぼり歴史を改変することを可能にした未来人の操作でクーデターが起き、「玉音放送」は流れなかった。和平派の首相らは殺されて、本土決戦になる。教えられたまま絶望的な戦いを続ける10代の少年兵は、作者の投影だ。

 SFでよく用いられる「パラレルワールド」(並行するもう一つの世界)。そこでは本来とは違う歴史が展開…

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