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漆黒を照らす

/65 ナチスの時代、家族の記憶 過去を知り、つなぐ未来 /大阪

ドイツ人のアルネさん(左)と父親のフリートさん=ドイツ・ブレーメン郊外で、家族提供

 私の父はよく戦争の体験を話してくれた。広島の被爆者で、原爆が落とされたときは6歳。爆心地から約1キロ離れた広島駅そばに家があった。爆風で家は倒壊したが、がれきの隙間(すきま)で助かった。幼い頃から聞かされてきた悲惨な話は、私がイラクなどの現場で戦争と市民を見つめる視点にもつながっている。

 昨年、ドイツで難民問題を取材した際、通訳をしてくれたアルネ・ヒゲンさん(50)。私と同世代だが、これまで家族の戦争体験を聞いたことはなかったという。この夏、彼は実家へ帰った際、父に幼い頃の記憶を尋ねた。

 アルネさんの父親フリートさん(79)は、ナチス政権下の1939年、北部ハンブルクに生まれた。この年、ドイツ軍はポーランドに侵攻した。ファシズムと戦争の暗い時代の始まりを感じ取った両親は、息子の名前をフリートと名づけた。デンマーク語で「平和」の意味だ。

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