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トルコのエルドアン大統領にとって2016年7月のクーデター騒ぎが重かった。その後の民意引きつけのための財政支出拡大と、中小企業への人為的な低金利融資でマクロ経済バランスが崩れた。
15年から3年間の実質国内総生産(GDP)成長率と消費者物価上昇率、財政赤字の対GDP比率の推移を並べると、成長率は6・0%▽3・3%▽6・5%、物価上昇率は7・7%▽7・8%▽11・1%、財政赤字比率は1・0%▽1・1%▽1・5%となる。インフレ懸念から17年にトルコ国債は投機的水準のジャンク債の格付けに至る。
トルコ中央銀行は通貨リラ暴落局面の今年4~6月、政策金利を計5%引き上げ17・75%とした。しかし信用保証基金という中小企業者向け与信機構に依存する大統領は、この金利に波及する政策金利引き上げを嫌った。
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