SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『骨を弔う』『うつ病九段』ほか

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今週の新刊

◆『骨を弔(とむら)う』宇佐美まこと・著(小学館/税別1600円)

 宇佐美まこと『骨を弔(とむら)う』は、酷暑を吹き飛ばす長編ミステリー。堤防から発見された人骨は、殺人によるものかと思われたが、理科室にあるような骨格標本だった。ある朝、小学校の同級生から「骨を埋めたやろ?」の電話が……。

 四国の田園地帯でともに小学校に通った同級生5人。リーダーの真実子に乗せられ、骨格標本と教えられた骨を山中に埋めた。それが約30年前。地元に残った家具職人の豊は、あれは本物の人骨だったと疑いを持つ。

 豊は散り散りになった仲間を一人一人訪ね、真相を知ろうとする。それは、封印してきた故郷の記憶と、以後の過酷なそれぞれの人生をあぶり出すことになる。しかも中心となる真実子は、若くして亡くなっていた。

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