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社説

100回目夏の甲子園閉幕 感動を呼んだ両雄の快挙

 100回目の全国高校野球選手権大会がきのう閉幕した。強豪校が新記録を打ち立て、公立校の健闘が感動を呼んだ。充実した大会だった。

     優勝した大阪桐蔭(北大阪)は史上初の2回目の春夏連覇を達成した。その快挙をたたえたい。

     複数の好投手を擁し投打にスケールの大きさを見せた。高校年代で最高水準のプレーには目を見張った。

     なにより大会を盛り上げたのは、秋田県勢として103年ぶりに決勝に進んだ金足農の活躍だろう。

     地元出身の無名選手が多い中、地方大会から主力9人が一度も交代することなく戦った。そのチームワークは群を抜く。

     ランナーが出ればバントで次につなぐ。派手さはないが、息の合ったプレーを繰り返した。学校近隣で生まれ育った環境から身についた呼吸なのかもしれない。

     そんな「雑草軍団」が、関東や近畿の強豪校を次々と撃破する姿に驚いた人も多かったのではないか。

     唯一優勝がない東北のチームの快進撃に「白河の関」越えの期待も膨れ上がり、関心は全国に広がった。

     全出場56校中、公立校は8校に過ぎない。金足農の活躍は、日本高校野球連盟加盟校3971校の約7割を占める公立校の励みにもなろう。

     夏の甲子園は1915年に始まった。戦争などで一時中断したが春夏ともに球児の夢であり続けている。野球へのひたむきさや相手に敬意を払う謙虚さは見る人の胸を打つ。

     大阪桐蔭は、控え選手が足を痛めた相手選手に水やスプレーを素早く届けた。金足農は決勝で大差がついても全力でプレーした。高校野球の伝統は脈々と引き継がれている。

     変化もある。今大会は同点で迎える延長十三回から攻撃側に有利なタイブレークが初めて実施された。投手らの負担軽減を考慮したものだ。

     一方、記録的な猛暑の中、選手や審判が体調不良を訴えた。選手にとって最善の環境をどう整えるか。さらなる対策が必要だ。

     少子化や野球離れのため、野球をする子どもは減っている。高野連と毎日新聞社、朝日新聞社による「高校野球200年構想」は野球の底辺を拡大する試みだ。甲子園には連綿と育まれてきた高校野球文化がある。それを次の世代に伝えたい。

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