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幻の科学技術立国

「科学技術創造立国」を目指してきた日本は、中国など新興国が急速に台頭してくる中で存在感を失いつつあります。現場を歩きながら衰退の原因を探り、再生の道を考えます。

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幻の科学技術立国

第2部 源流を探る 番外編/上 キーパーソンに聞く 遠山敦子・元文部科学相/竹中平蔵・元経済財政担当相

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=酒造唯撮影
=酒造唯撮影

 <科学の森>

 連載第2部では、近年の日本の科学技術政策や大学政策の「改革」がどのような考えの下に行われたのかを探った。番外編として、政策決定のキーパーソンのインタビューを2回に分けて掲載する。初回は、ともに第1次小泉内閣の閣僚として国立大法人化に関わった2人に聞いた。

交付金維持は政府の義務 遠山敦子(79) 元文部科学相

 --2001年、小泉純一郎首相(当時)が国会で「国立大の民営化に賛成する」と答弁した時の心境は?

 国立大は「知の拠点」。民営化して国費をつぎ込まなくなれば崩れてしまう。日本の知的基盤が極めて脆弱(ぜいじゃく)になる。大問題になると思った。

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