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社会の揺りかご

乳児院と聞いたとき、何を思い描くだろう。幼い命を育む「社会の揺りかご」は、時代とともに変容してきた。施設から里親重視へ--。政府が根本的な見直しに動き出すなか、岐路に立つ最前線をリポートする。

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社会の揺りかご

乳児院はいま/下 「里親優先」で運営困難も

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お昼寝で子どもを寝かしつけるスタッフ。夜間は一人で8人の面倒を見ることもある=長野県上田市のうえだみなみ乳児院で
お昼寝で子どもを寝かしつけるスタッフ。夜間は一人で8人の面倒を見ることもある=長野県上田市のうえだみなみ乳児院で

 ●国が方針大転換

 「ご自宅で赤ちゃんを預かってもらえませんか」

 長野県上田市のJR上田駅からほど近い商店街で、大川裕里恵さん(31)がチラシを配り、呼びかける。大川さんは「うえだみなみ乳児院」に勤めている保育士だ。昨年6月から同院の「里親リクルーター」として、人通りの多い街頭に立つ。「飛び込み営業」のようで「戸惑いもあった」と言う。

 里親探し、そして成立後のケア……。同院は昨年度に「里親リクルーター部門」を新設し、包括的な里親支援を手がけている。80件の問い合わせがあり、16世帯の里親登録に向けた手続きが進む。うち1組はこの夏、県の審査部会から里親認定された。その背景には国の方針転換がある。

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