夏休みに名古屋市港区の実家に帰省し、父（８２）と小学４年の息子（９）を誘って近くの市港防災センターに出かけた。「息子の自由研究に役立てば」との軽い気持ちだったが、伊勢湾台風の被害を伝える常設展の前で、父の表情が変わった。

　１９５９年９月、太平洋上で発生した強大な伊勢湾台風は紀伊半島に上陸し、東海地方に甚大な被害をもたらした。展示では…