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養老孟司・評 『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』=落合陽一・著

 ◆『デジタルネイチャー 生態系を為(な)す汎神(はんしん)化した計算機による侘(わび)と寂(さび)』(PLANETS・3024円)

自然言語の枠、外して見る

 AI関係の本を読み続けているので、なにも考えずに、たまたま本書を手に取った。著者が私より五十年若く、これじゃあ孫の世代だなあ、ということだけは意識していた。カタカナ語は多いし、そうかと思えば荘周の漢文が出てくる。シラーの詩が原文で引用される。一知半解と言うが、よくわからない。わからないのもシャクだから、ともかく繰り返して読む。最後まで行って、初めて気が付いた。なんだ、これは芸術家の心情告白じゃないか。ただそれがITに関するカタカナずくめだったから、わかりにくかった。芸術家の発言だとなれば、全体の見え方が違ってくる。引用もわかる。文章の内容だけではなく表現形式の問題だからである。要するに本自体を一種のアートと思えばいい。

 じつは最初に引っかかったのは、デジタルとネイチャーの組合せである。デジタルと言えばコンピューター、…

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