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今週の本棚・本と人

『悪玉伝』 著者・朝井まかてさん

作家・浅井まかてさん=東京都千代田区の角川書店で、内藤麻里子撮影

 ◆朝井(あさい)まかてさん

 (角川書店・1728円)

 徳川吉宗の時代に起きた江戸期最大の贈収賄事件「辰巳屋一件」を扱った。同じ題材の先行作も数あれど、独自の世界を紡ぎ出す。人間の思惑が絡み合う恐ろしさを、滑稽(こっけい)味すら感じさせる筆致で描き出してみせた。

 大坂の炭問屋の主・木津屋吉兵衛は男前で学問、風雅を好み家業そっちのけで放蕩(ほうとう)を続け、目端も利くから「御挨拶(ごあいさつ)」と称して関係各所に心付けも怠りない。この主人公を「ウザいキャラですよね」と笑う。

 ある日、薪(まき)問屋辰巳屋を営む兄が急死。残された一人娘をもり立てようとするが、婿にしようと迎えた男が問題児でやむなく辰巳屋を継ぐ。ところがこの男が大商人唐金屋の出だったことから、江戸で訴訟が持ち上がる。一介の商人の跡継ぎ問題が複雑怪奇に事件化していくのだが、その行方に目が離せない。

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