東京・豊洲市場

老舗カレー店、豊洲でも築地の味 共に83年、移転決断

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「印度カレー 中栄」客の滞在時間は数分程度。円地政広さんはカウンター越しの短いやり取りを大切にしてきた=東京都中央区で2018年8月10日、梅村直承撮影
「印度カレー 中栄」客の滞在時間は数分程度。円地政広さんはカウンター越しの短いやり取りを大切にしてきた=東京都中央区で2018年8月10日、梅村直承撮影

 東京都の築地市場(中央区)が豊洲(江東区)移転に伴い10月6日で閉場する。市場関係者はこの30年、都の相次ぐ方針転換に振り回されてきた。1935(昭和10)年の開場時から場内にある「印度カレー 中栄(なかえい)」の店主、円地(えんち)政広さん(55)もその一人。「悩んだねえ。でも、移ると決めた以上は腹をくくるしかない」。築地との別れを惜しみながら店に立つ。

 「まいど。暑いねえ」。正午過ぎ。すし屋などが軒を連ねる一角、18席の店に円地さんのだみ声が響く。近くの鉄鋼会社に勤める巻渕剛さん(45)が席に着くと、1分ほどで看板メニューの「印度カレー」と別添えキャベツ、溶き卵入りのみそ汁を差し出した。計750円。2000に上るなじみ客の好みは全部、頭に入っている。

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