メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

2018自民党総裁選

自民が総裁選報道で要請 介入の前に公平な選挙を

[PR]

 自民党が9月の党総裁選について新聞・通信各社に「公平・公正な報道」を求める文書を配った。具体的に細かく注文をつける驚くような内容だ。直ちに撤回すべきである。

 党総裁選管理委員会の野田毅委員長名で配布した文書は、候補者のインタビューや取材記事、写真の掲載に関して、内容や掲載面積など「必ず各候補者を平等・公平に」扱うよう要請。各候補者のインタビューの掲載日が異なる場合には別の候補者の名も載せろとまで書いてある。

 2014年の衆院選の際、自民党は安倍晋三首相の意向を踏まえ、放送局に対して関連番組のゲストやテーマ選び、街の声の扱い方など詳細に項目を挙げて公正な報道を求める文書を出したことがあった。

 当時も前代未聞の報道圧力だと批判を浴びたが、公職選挙法の対象外である政党の代表選びで、一体、何を根拠に自民党は「公平・公正」を求めているのだろうか。

 無論、首相選びとなる総裁選は国民全体にとって重要だ。だがそれはメディアが自律的に報じるもので、政党が注文をつける理由はない。

 今回の総裁選では、石破茂元幹事長が求めていた政策テーマごとの討論会は見送られた。安倍氏は記者会見を含め質問に答える形式は極力避けたい考えと見られる。見送りはその意向を受けてのことであり、選挙戦の運営自体が安倍氏に有利で不平等ではないかとの疑問は拭えない。

 そんな中、安倍政治に批判的な石破氏は既に連日のように記者会見を続け、それが報じられている。こうした報道が不平等だと言うのか。だとすれば石破氏の言動やメディア露出を封じるのが狙いなのだろうか。

 しかも安倍氏は現職の首相だ。総裁選の期間中、安倍氏は首相としてロシアを訪問する予定となっている。では、これを大きく報じるのは不平等とはならないのか。

 安倍氏はこれまでも自分に理解を示す新聞やテレビを選別してインタビューなどに応じる一方、批判的なメディアは敵視する姿勢をむき出しにしてきた。にもかかわらず、新聞報道には平等を求めるのは明らかに矛盾している。

 これでは国民の理解も進まない。介入するよりも、党自らが討論会などの回数を増やすのが先である。

コメント

投稿について

読者の皆さんと議論を深める記事です。たくさんの自由で率直なご意見をお待ちしています。

※ 投稿は利用規約に同意したものとみなします。

利用規約

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 新型コロナの影響で旅館が経営破綻 愛知の「冨士見荘」が破産申請 キャンセル相次ぐ

  2. 海からイノシシ、窒息死させて返り討ち 長崎の50代男性に警察官もビックリ

  3. 下船後に新型コロナ陽性続出「事後対応強化している」 菅官房長官会見詳報

  4. 中国、日本に新型コロナの検査キット提供 「ウイルスとの戦いに国境はない」

  5. 声優の後藤淳一さんがバイク事故で死亡 「名探偵コナン」など出演

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです