連載

赤い「踏み絵」

中国で未成年者に宗教活動を禁じる措置が広がっている。河南省では今月から教会にある十字架を撤去させる動きも活発化。習近平指導部には、共産党統治の安定のために信仰の拡大を抑える狙いがあるとみられる。

連載一覧

赤い「踏み絵」

中国カトリックは今/2 見捨てられる不安 法王の接近に広がる衝撃

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
河北省の地下教会がある村。閉ざされた門に開いた穴から立派な教会が見え、信者のあつい信仰心がうかがえた
河北省の地下教会がある村。閉ざされた門に開いた穴から立派な教会が見え、信者のあつい信仰心がうかがえた

 4月1日未明、カトリックを信仰する中国の男性から震える声で記者に連絡があった。「約束の場所に行けなくなった。当局の人間が自宅に来て『外出するな』と警告した」

 男性は政府非公認の地下教会の信者だ。中国は1951年にカトリック総本山・バチカンと断交状態になった。その後、共産党の指導を受け入れた公認教会と、当局の介入を拒んでバチカンに服従を誓う地下教会とに分裂した。

 男性とは翌2日に、河北省の地下教会がある村で落ち合うはずだった。男性は別の省から定期的に、その村の教会に通っていた。当局に妨害された理由は、4月1日がキリスト教の「復活祭」だったからのようだ。当局は近年、祭日などに信者が教会に集まる事態に警戒を強めていた。

この記事は有料記事です。

残り1003文字(全文1314文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集