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国籍やルーツ、肌の色など外見への配慮を欠いた言動「レイシャルハラスメント(人種を理由にした嫌がらせ)」を防ごうとする取り組みが始まっている。米国では人権侵害の一つとして認知されているが、日本でも外国人労働者が増え、支援団体は「セクハラと同様、防止に向けた取り組みが急務だ」と話している。【金志尚】
「外国籍の新入社員が本名で自己紹介をする。『何それ? 覚えにくい』などと言うことはハラスメントになる」。大阪市のNPO法人「多民族共生人権教育センター」の文公輝(ムンゴンフィ)事務局長(49)は企業向けの人権セミナーで、悪意がなくても深刻に受け止められる事例を説明している。3月には厚生労働省を訪れ、実態把握や対策を取るよう要望した。
センターは2016年、アジアや欧州などにルーツを持つ20~60代の約100人に職場での事例を尋ねた。「身体的・文化的特徴をからかいや侮辱の対象とされた」(86%)▽「仕事の成否を特定の人種や民族、国籍に結びつけられた」(58%)などの回答があり、多くが「嫌悪」や「悲しみ」を感じていた。
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