この夏、欧州にいることが多かったのだが、日本と同様に欧州の暑さも年々過激になっている。旧西欧諸国では、いや応なく移民労働者の存在を目にするが、移民(難民)問題が、欧州のデモクラシーを本質から揺るがす問題であることに変わりがない。
難民の受け入れをめぐっては、旧東欧諸国は強硬に拒否し、西欧では難民問題によって引き起こされたポピュリズムへの脅威が消えない。人口動態から見て移民によって労働力を確保せざるを得ないはずなのだが、欧州の難民問題は深刻なままである。
難民問題を考えると、国民投票を連想する。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票も予想外の結果になったが、そもそも国民投票とはそんなものだ。超高齢化が進む日本の人口動態の将来は周知のことだが、同じ日に社会保障費の増額と減税についての国民投票が行われるとすれば、いずれも賛成票が圧倒的に上回るだろう。
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