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プリズム

しかし…=論説委員・野沢和弘

 「しかし」を探せ。中国からの女子留学生は日本語学校でそう教えられた。

 現代国語の試験で外国人留学生が日本語の長文を読むのは大変だ。そこで「しかし」「ところが」という逆接の接続詞を見つけろという。大事なこと、筆者が本当に言いたいことは、「しかし」の後にあるというのだ。

 山内豊徳さんは旧環境庁局長として水俣病訴訟を担当した。被害者の心情を理解しながら、それを拒絶する政府の方針との間で板挟みになり、悩んだ末に自ら命を絶った。1990年のことだ。

 国家という組織の中で官僚の信念や良心がすりつぶされていく状況を記した「しかし…」は映画監督の是枝裕…

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