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旅するカモメ

ボーダーツーリズム 五島/上 世界遺産・日本遺産の島

五島市の久賀島にある旧五輪教会堂=五島市役所提供

 五島列島は、九州最西端に位置する長崎港からさらに西へ約100キロ、九州の最果ての海、五島灘を隔てて中国大陸につながる潮路の中に北東側から南西側へと約80キロにわたって延びています。古代には「値嘉島(ちかのしま)」と呼ばれ、古事記や肥前風土記にも登場します。

     中国に最も近い日本の島である五島は、大陸との関係が非常に古く、奈良~平安時代初期には遣唐使船の日本最後の船待ちの地として大変重要でした。特に804年の第16次遣唐使の船団には31歳の空海、38歳の最澄が乗船しており、2人は帰国後、五島各地を巡り数多くの伝説を残しています。これらの遣唐使遺跡などが「国境の島~古代からの架け橋~」として文化庁の日本遺産に認定されています。

     また、1549年にフランシスコ・ザビエルによって初めて日本に伝えられたキリスト教は、17年後の66年には五島でも布教が始まり、当時の藩主も入信するなど領内に急速に広まりました。しかし、バテレン追放令や禁教令により、指導者である宣教師は追放され、1644年には最後の宣教師が殉教しました。

     その後、キリシタンは宣教師がいない中、民衆レベルの共同体を維持しながら、約250年にわたって潜伏キリシタンとしての信仰を継承していきました。この世界でもまれに見る固有の信仰形態に価値があるということで、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は今年7月、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を世界文化遺産に登録しました。

     長崎県五島市には「久賀島集落」と「奈留島の江上集落」という二つの構成資産を含め20の教会があり、禁教下での迫害の歴史を乗り越え、真摯(しんし)に信仰を伝え続けたキリシタンの歴史が深く刻まれています。

     世界遺産と日本遺産の両方に触れることができる国境の島・五島へあなたも旅してみませんか。(久保実・五島市総務企画部長)

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