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科学や医療を巡るあらゆる出来事を永山悦子・医療プレミア編集長兼論説室が読み解きます。

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患者の目線で=永山悦子

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 漫画家のさくらももこさんの訃報に驚いた人は多いだろう。「ピーヒャラ~♪」くらいしか「ちびまる子ちゃん」を知らない私も、53歳という早すぎる別れに驚いた。さくらさんが病んだ乳がんは、治療の進展によって全体の10年生存率は8割を超え、「治るがん」になりつつある。一方、進行した場合は今も見通しは厳しい。

 さくらさんの闘病の詳細は明らかではないが、一般にがん治療は常に決断を迫られる。それも一度選ぶと後戻りできない「命がけの選択」だ。そのとき、よりどころになるのが、それぞれの学会が科学的根拠に基づき「最良の治療」をまとめた診療ガイドラインだ。

 先月、がん患者がガイドライン作りを体験するイベントに参加した。「肺がん治療薬A~Cは効果が確認され、今までは『行うよう推奨する』です。新しいDはA~Cより効果が高く、副作用は少なそう。これらの推奨度をどう考えますか」。国立がん研究センター医師の後藤悌(やすし)さんが問いかけた。

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