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縮む日本の先に

都市部への人口流入の陰で、地方は深刻な過疎化と高齢化に直面している。財政赤字に苦しむ国の支援には限界があり、地方が目指す未来には不透明感が漂う。人口減と向き合う自治体や住民の思いを交えながら、地方が存続するための処方箋を探る。

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安心のために/7 助け合い困窮脱却

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相談者から聞き取った家計収支表を基に話し合うグリーンコープふくおかの行岡みち子室長(中央)ら=森園道子撮影
相談者から聞き取った家計収支表を基に話し合うグリーンコープふくおかの行岡みち子室長(中央)ら=森園道子撮影

 「月20万円弱の収入で月8万円の赤字。家賃が高いし、借金も多いね」。8月下旬、福岡市の生協「グリーンコープ(GC)ふくおか」の事務所で、GC連合の生活再生事業推進室長、行岡みち子さん(69)と家計相談支援員らが、相談のあった母子家庭の家計収支表から課題を洗い出し、支援方針を話し合った。

 GCは消費者金融などによる多重債務問題が深刻化していた2006年8月から生活再生事業に取り組んでいる。家計相談だけでなく生活資金も貸し付けるのが特徴だ。

 事業の構想を練っていた14年ほど前、事務所はJR博多駅近くにあり、行岡さんらは駅周辺で寝起きするホームレスを気にかけていた。「私たちは横目にして行き過ぎるだけなのか、それとも再スタートできる社会を作るのか」。その自問が、組合員出資の「助け合い」で運営する生協による「お金の共同利用」という発想の貸付制度へとつながった。

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