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北海道震度7

軽石層一気に崩壊 厚真町の土砂崩れ

北海道厚真町
北海道厚真町吉野周辺の土砂崩れの前と後

 北海道厚真町の土砂崩れで崩落した地層について、専門家らは火山噴火による軽石層だと指摘している。地震の揺れに弱い性質があり、大雨も影響した可能性がある。

今夏の大雨も影響か

 産業技術総合研究所の石塚吉浩・火山活動研究グループ長によると、厚真町の西約40キロでは、約4万年前にカルデラの支笏(しこつ)湖を作った巨大噴火が起き、厚真町に大量の軽石が飛来して厚さ約4メートルに堆積(たいせき)。さらにその上に、支笏湖の北にある恵庭(えにわ)岳(1320メートル)と、南にある樽前(たるまえ)山(1041メートル)の噴火による軽石も厚さ約50センチずつ積もっている。

 こうした層は今年夏の大雨で多量の水を含んだままになっていたと考えられ、震度7の揺れをきっかけに一気に崩れたとみられるという。石塚グループ長は「崩れた場所には大きな石が見られない。地下の岩盤までは崩れず、表面の軽石層だけが崩落したと推定できる」と話した。

 石塚グループ長によると、支笏カルデラから放出された軽石は肌色、恵庭岳はだいだい色、樽前山は白っぽい。このほか、黒っぽい表層土壌もあり、それぞれの色が現場の写真から見て取れるという。

 軽石層は「テフラ層」と呼ばれ、京都大防災研究所の千木良(ちぎら)雅弘教授(応用地質学)は、2016年4月の熊本地震で起きた阿蘇山周辺の土砂崩れとの類似性を指摘する。この地域でも、阿蘇山から噴出したテフラ層が広がっている。

 千木良教授によると、風化すると層の内部はスポンジのような小さな空洞が多くなり、震動に弱くなる。

 熊本地震では、阿蘇山周辺で400カ所以上の土砂崩れがあった。千木良教授は「厚真町の写真を見る限り、テフラ層の崩壊に間違いない。熊本地震より被害の範囲が広い可能性がある。テフラ層は全国の火山周辺に広く分布しており、震度5強以上の地震が起きると崩れることが多い」と警戒を呼びかける。

 テフラ層の崩壊は、1968年の十勝沖地震で、青森県にある十和田カルデラ噴火の火山灰層が崩れ、48人が死亡した例などもある。【池田知広、渡辺諒】

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