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北海道震度7

停電に酪農家悲鳴 乳製品、品薄の可能性も

地震の影響で停止した苫東厚真発電所=北海道厚真町で2018年9月6日、本社機「希望」から佐々木順一撮影

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北海道震度7

 「北海道で牛乳がストップすれば全国に影響する。人口の少ない酪農地帯も後回しにせず、一刻も早く電力供給を再開してほしい」。十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長ら約10人が7日、道庁の出先機関を訪れ、北海道電力への働き掛けを要請した。

 北海道は年間の生乳生産量が全国の5割超、乳製品生産量が9割近くを占める。今回の停電は、その酪農王国に大きな被害をもたらしている。搾乳機や冷蔵設備が使えず、牛乳や乳製品の製造工場も操業を停止するという「ダブルパンチ」に見舞われたためだ。

 乳牛は通常、朝夕2回、搾乳機で搾乳する。乳がたまり過ぎると「乳房炎」を発症する恐れがあり、牛の健康維持のためにも搾乳は必要だ。しかし、停電で搾乳機が使えず、酪農家が直接手で乳を搾るケースも出ている。標茶町では自家発電機を持つ酪農家が全230戸の4分の1程度にとどまるため、酪農家間で発電機を融通。JA伊達市ではリース業者などから調達した発電機を貸し出した。

 さらに、「搾った生乳の8割は捨てた」(標茶町農協の岩佐克広営農部長)という事態に陥ったのは、出荷先の工場が操業を停止し、貯蔵もできないためだ。

 大手乳業、雪印メグミルクは停電で道内全7製造工場の操業を一時停止した。札幌工場は地震で生産設備の一部も損傷し、修理にかかる期間は不明だ。森永乳業と関連会社の4工場、明治の7工場も停電で操業停止。雪印の一部工場は7日午後に操業再開したものの、生産装置の洗浄や殺菌作業が必要なため「停電が解消しても復旧には1、2日かかる」(業界関係者)との声も出ている。

 生乳を集荷できないため、ホクレン農業協同組合連合会(札幌市)は、北海道から茨城県に生乳を運ぶ専用船の運航を7日から取りやめた。同日夕方の段階で「再開の見通しは立っていない」という。本州で流通する牛乳のうち、北海道産は3割程度。農林水産省は「店頭から牛乳がなくなるわけではない」としているが、地震の影響が長期化すればチーズやバターなどが品薄になる可能性がある。

 ジャガイモやニンジン、タマネギも収穫期を迎えているが、JR貨物が運休しているため出荷できずにいる。ただ、これらの日持ちする野菜は東京の卸業者に多少の在庫があるため「即座に品不足になることはない」(農水省)という。

 斎藤健農相は7日の閣議後記者会見で牛乳の供給について「(2学期が始まった)学校給食には優先的に供給することになっている。電力さえ通れば急速に事態は回復していく」と説明した。【安達恒太郎、鈴木斉、小川祐希】

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