北海道地震

「犠牲者」政府先行発表で混乱 官邸主導をアピール?

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 今回の地震では、安倍晋三首相や菅義偉官房長官が犠牲者数をいち早く発表している。国の発表は警察や自治体より遅れることが多く、政府の先行発表は異例だ。政府関係者は「官邸主導をアピールする狙いがある」と話すが、首相が発言した情報が不正確で官房長官が謝罪する事態も招いている。

 6日午後6時、安倍首相は政府の関係閣僚会議で「9人の方が亡くなられた」と発言。北海道庁の同日午後10時現在の被害状況の発表では「死者5人、心肺停止4人」で、マスコミ各社の報道内容も分かれた。

 翌7日に混乱が生じた。午前9時の関係閣僚会議で安倍首相が「16人の方が亡くなられた」と発言し、菅官房長官も約2時間後の記者会見で「死者16人」と発表したが、午後には「死者9人と心肺停止7人だった」と訂正し、謝罪した。医師が死亡を確認していない心肺停止者を含めたのが原因だった。

 関係者によると、6日に発表した死者数にも心肺停止者数が含まれていた。基になる資料で「死者など」とされていたのに、官邸への報告までに「など」が抜け落ち、心肺停止者を死者にカウントした可能性があるという。政府関係者は「今回は自民党総裁選もにらみ、危機管理態勢の充実ぶりをアピールする狙いもあったかもしれない」と指摘する。【最上和喜、金森崇之】

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