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黒武御神火御殿-三島屋変調百物語六之続

/39 第一話 泣きぼくろ=宮部みゆき 題字・絵 藤枝リュウジ

「素っ裸なのに、手で身体(からだ)を隠そうともしないんだ」

 次兄ちゃんが慌てて羽交い締めにする。すると今度は次兄ちゃんにからみつく。腕をからませ、両足でその胴を挟み込む。

 次兄ちゃんが抗(あらが)い、長姉ちゃんを押し戻そうとするうちに、その緩んだ薄笑いの顔がこっちを向いて、見えた。

「長姉ちゃんの左目の下に、小豆っ粒くらいの大きさの泣きぼくろができてたんだ」

 ほくろは、行灯(あんどん)の明かりに濡(ぬ)れ濡れと光る。 よだれに濡れたくちびるも光る。

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