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見上げてごらん

北限のシラス=永山悦子

 今年の防災の日、東日本大震災の大津波に遭った宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)地区を訪れた。海の近くではかさ上げ工事の重機がひっきりなしに動き、ダンプカーが行き交っていた。復興事業によって地図が刻々と変わるため、以前に通った道はなく、迷いながらようやく沿岸部へたどりついた。

 カナダから寄贈された建物「メイプル館」のフードコートで、気になる一品を見つけた。「閖上シラス丼」。シラスといえば静岡や兵庫が有名。「閖上シラスって?」と思いながら注文すると、釜揚げシラスと生シラスの2色使い。釜揚げはフワッとした食感。ねっとりとした新鮮な生は、口に入れると甘みが広がった。

 調べると、閖上で水揚げされるシラスは「北限のシラス」と呼ばれていた。以前は、国内のシラス漁の北限は福島県。震災後の漁業の盛り上げなどを目指し、一昨年に宮城県南部の漁協のシラス漁が解禁されたという。その結果、閖上シラスが新たに「北限」の称号を得ることになった。

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