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分限裁判

ツイッター投稿裁判官「表現の自由侵害」と反論

記者会見する岡口基一裁判官(右から2人目)=東京・霞が関の司法記者クラブで2018年9月11日午後4時58分、小川昌宏撮影

 担当していない民事訴訟に関し、ツイッターに不適切な投稿をしたとして東京高裁から懲戒を申し立てられた岡口基一・東京高裁裁判官(52)の分限裁判で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人最高裁長官)は11日、本人の弁明を聞く審問を行った。岡口裁判官は、非公開での審問後に記者会見し「(高裁の)申し立て自体が、表現の自由を侵害する違憲・違法なものだ」などと反論したことを明らかにした。

 現職裁判官が会見するのは異例。裁判官分限法は懲戒とするかどうかを決めるに当たり、申し立てられた裁判官の弁明を聞かなければならないと規定している。大法廷は岡口裁判官の主張を踏まえ、9月下旬以降に懲戒とするかを決定する。

 問題となっているのは岡口裁判官が5月に投稿した内容。犬の所有権を巡る民事訴訟を取り上げたインターネット上の記事に触れ、「公園に放置されていた犬を保護し育てていたら、もとの飼い主が『返して下さい』」「え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?3か月も放置しておきながら・・」などと書き込んだ。

 高裁は7月、この投稿に関して「元飼い主から抗議を受けた」とした上で「元飼い主の感情を傷つけた」と判断。過去に、ツイッターに男性の半裸写真を掲載したり、女子高校生の殺害事件を巡る控訴審判決に関して不適切な投稿をしたりしたとして2度厳重注意していたことも踏まえ、懲戒を申し立てた。

 岡口裁判官は約30分間にわたった審問の後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「通常は痴漢などが懲戒の対象だが、自分は普通にツイートしただけで、懲戒のレベルに達していない」と主張。弁護団の大賀浩一弁護士は「表現の自由が保障されている中で、私生活上の投稿で処分されるのであれば、萎縮効果を生むことになり、一般社会への影響も大きい」と訴えた。

 最高裁によると、11日現在で過去に懲戒申し立てを受けたのは64人。うち61人が懲戒された。内訳は、より重い過料が8人、戒告が53人。残る3人は懲戒されなかった。過去には、刑事裁判に適用される規則を見落としたとして過料となったケースがあったほか、痴漢やセクハラ、政治活動で戒告となった事例がある。【服部陽】

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