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岡崎 武志・評『襲来』『有馬稲子』ほか

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今週の新刊

◆『襲来』帚木蓬生・著(講談社/上税別1700円・下税別1600円)

 帚木蓬生(ははきぎほうせい)『襲来』は、圧倒的な読みごたえの上下巻。鎌倉時代、安房(あわ)の国に生まれた日蓮は、浄土宗を批判し、「南無妙法蓮華経」を唱え、辻説法で信者を増やす。そして乱世に外敵の襲来を予言し、警鐘を鳴らした。

 日蓮の弟子で、漁師育ちの無学な若者・見助(けんすけ)が『襲来』の主人公だ。一身を日蓮に捧(ささ)げ「わしの影だ」と上人に言わしめた。「立正安国論」で国難を唱えた日蓮は、幾度となく暴徒の襲撃に遭う。ついに見助は、師の他国侵逼(たこくしんぴつ)を検証するため、対馬へと渡る。

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