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盲重複障害者バンド

感謝を音に込め 15日にコンサート

バンドメンバーと練習を重ねる高橋正秋さん(写真中央)=東京都日野市で、蒔田備憲撮影
1988年に東京都日野市であった演奏会会場で、高橋正秋さん(写真左)に寄り添う母ハツ子さん=東京光の家提供

 視覚障害や知的障害などの重複障害があるミュージシャンでつくる「光(ひかり)バンド」が結成から30年目を迎え、15日に東京都内で記念コンサートを開催する。当初からの中心メンバーで、今春に母を亡くした高橋正秋さん(50)は「母への感謝を込めたコンサートにしたい」と意気込んでいる。

     光バンドは、東京都日野市の社会福祉法人「東京光の家」が運営する施設で暮らす盲重複障害者で構成。1989年から活動を始め、全国各地や海外で公演してきた。当初、高橋さんの名前から「正秋バンド」と名乗っていたが、2014年からは現在のバンド名になり、計11人で演奏している。

     高橋さんは岩手県出身。生まれた時の体重は1350グラムで、「未熟児網膜症」と診断された。全盲と知的障害、自閉症があり、同県立盲学校を卒業後、16歳のころから、東京光の家が運営する「新生園」で生活してきた。

     幼いころから音に敏感だった高橋さんは、カスタネットやタンバリンなどさまざまな楽器に親しんだ。1歳10カ月のころにはハーモニカを吹き始め、数日で童謡「チューリップ」のフレーズを吹けるようになった。同時期に卓上ピアノを与えられると、間もなく家でよく流れていた演歌を弾きこなせるようになったという。

     どんな曲も2、3度聞けばピアノで奏でることができる才能がある。バンドの他のメンバーも楽譜を使わず、耳で自身のパートを聞き取って理解し、練習を重ねるという。

     現在、毎週月、水曜日に約2時間、施設内の音楽室で歌や楽器の専門家から技術指導を受けながら記念コンサートの準備をしている。歌謡曲からアイドルグループ「AKB48」の曲まで、幅広い世代に楽しんでもらえる構成で臨む。

     高橋さんは「今まで続けてこられた感謝の気持ちを伝えたい」と言う。今年4月、郷里で暮らす母ハツ子さんが76歳で亡くなった。「お母さん、今までありがとう。支えてくれてきた人たち、ありがとう。集大成の演奏にしたい」と力を込める。

     コンサートは15日、日野市民会館で開催。詳細は同法人(http://www.hikarinoie.org)。【蒔田備憲】

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