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北海道地震1週間

企業節電四苦八苦 自家発電や操業短縮

節電のため、明かりが少ないススキノの歓楽街の看板=札幌市中央区で2018年9月11日午後9時51分、竹内幹撮影

 北海道南西部の胆振地方を震源とする地震の発生から13日で1週間が経過した。電力供給に不安が残る中、北海道内に生産拠点や店舗などを持つ企業各社は活動を再開し始めており、政府が要請する「2割節電」の目標達成に向けさまざまな取り組みを進めている。【横山三加子、柳沢亮、藤渕志保、小倉祥徳】

 トヨタ自動車は、変速機などを造る子会社「トヨタ北海道」の工場が10日に稼働を再開した。節電のため、一部部品について電力使用量の多い日中の生産を減らして夜間・早朝に回したり、工場内の換気回数を減らしたりするなどの対策を実施。「生産水準の維持と2割の節電を両立する体制を整えた」(トヨタ北海道)という。いすゞ自動車のエンジン部品製造子会社「いすゞエンジン製造北海道」は8日に工場の稼働を再開。自家発電機を使用しているほか、新たに神奈川県の工場から発電機を移送して自家発電を増やす計画だ。

 電力使用量を見極めながら生産再開に踏み切っているメーカーも多い。サッポロビールは、10日から恵庭市の工場の操業を再開した。ただ、自家発電機は使用しているものの、節電のため生産は三つあるラインのうち二つにとどめており、「電力使用を削減する体制を探っている状況」(広報)。今後、夜間操業なども検討する。

 キリンビールは12日に在庫の出荷を始めたが、「商品の安全性や品質に万全を期すため」(広報)、生産再開は19日になる見通し。節電対応で、通常の24時間稼働を中止し操業時間を短縮する計画だ。

 一方、北海道電力に電力供給しながら生産再開する企業もある。日本製紙は、道内の3事業所が12日までに操業を再開。いずれも自家発電設備があり、北電に電力供給をしながら生産している。王子ホールディングスも11日までに道内の主要4工場で操業を再開し、自家発電設備のある3工場は北電に電力を供給している。

 サービス業も取り組んでおり、大手スーパーのイトーヨーカドーは、店内の一部の照明を通常の8割程度の明るさにして営業。レストラン「ガスト」など道内で29店舗を運営する「すかいらーく」は、空調の使用を控えたり一部の看板の夜間の点灯を午後8時半からにしたりしている。

 【キーワード】企業の節電

 石油危機を契機とした1979年の省エネ法制定以降、企業は節電を含めた省エネに本腰を入れ始めた。2011年の東日本大震災後は、原発停止による電力不足の懸念から政府や電力会社が企業や家庭に節電を呼び掛けた。11年夏に政府が、東京電力管内の大企業に対して電力使用制限令を発動し、罰金付きで15%の節電を要請。企業は工場の稼働を電力需要の低い夜間にしたり、日中の鉄道の運行本数を減らしたりして対応し、社内照明のLED化など省エネも進んだ。この結果、東電管内では工場など産業部門で3割、オフィスなど業務部門で2割の節電につながった。節電意識の定着や供給力確保を背景に、政府は16年夏以降は節電要請を見送っている。

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