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北海道地震1週間

酪農に大きな影響 乳製品の正常化遠く

 北海道南西部の胆振地方を震源とする地震で、北海道内の酪農業も大きな影響を受けた。道内の乳業工場は操業を再開したものの生乳の生産量が回復せず、牛乳や乳製品の品薄感解消には時間がかかりそうだ。

 地震後に発生した大規模停電時、道内の酪農家は自家発電機を融通し合って搾乳機を使った。電力は順次復旧したが、停電中に搾乳を十分にできなかったことで乳房炎にかかるなど牛の体調が悪化。「乳量は地震前より明らかに落ちている」(ホクレン農業協同組合連合会)という。

 道内にある大手乳業メーカーの工場は10日までに操業を再開したが、生乳不足や政府の節電要請を受け、製品の量や種類を絞って製造している。各社とも「平常時の状態に戻るメドは立っていない」(森永乳業)状況だ。さらに「計画停電が実施されるとその都度設備の点検が必要。再稼働には時間がかかるため生産が不安定になる」(雪印メグミルク)との懸念もある。

 東京都練馬区のスーパーマーケット「アキダイ」では地震後、北海道産牛乳の入荷が途絶えた。それ以外の産地の牛乳も、メーカーから発注制限をかけられている。秋葉弘道社長は「今年は猛暑で元々の生乳の量が少なかったこともあり、通常時の約7割しか入荷できていない」といい、品薄感はしばらく続きそうだ。酪農団体の全国組織である中央酪農会議は「量は少なくても、牛乳は毎日出荷されている。消費者には冷静に対応してほしい」と呼び掛けている。

 今後は冬に向け、ケーキ用のバターなど乳製品の需要が高まる。生乳の量が限られる中「牛乳向けに生乳を振り向け続けると、乳製品にも影響が出る」(業界関係者)との指摘もある。農林水産省は、生乳の早期の生産回復を支援するため、牛の乳房炎の治療や予防に必要な薬を購入した場合、購入費の半額を補助することを検討している。

 酪農以外でも影響は残る。貨物列車の再開が道内の一部地域で遅れているため、JA士幌町は12日から開始予定だった埼玉県行きの加工用ジャガイモの専用列車の運行を見合わせた。また、その他の野菜も、トラック輸送に切り替えているという。【小川祐希】

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