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関空被害

インバウンドに暗い影 キャンセルでホテル悲鳴

新幹線が便利な京都では外国人観光客の姿は相変わらず目立つが、関西国際空港の被災により減ったという声も聞かれた=京都市東山区で2018年9月12日午後0時47分、川平愛撮影

「首都圏から新幹線」の京都は「影響は限定的」の見方も

 台風21号で浸水した関西国際空港の被災が、インバウンド(訪日外国人)に沸いていた関西各地の観光地に影を落としている。大阪や神戸、奈良では宿泊キャンセルが相次ぐホテルから悲鳴が上がる一方、首都圏から新幹線で訪れる観光客が多い京都は「影響は限定的」という見方も。関空への依存度が明暗を分けている形だ。

 関空と鉄道で直結する大阪市内の影響は深刻だ。大阪城天守閣(中央区)は4日以降、1日の入館者数が3000人前後と前年同期比で3割以上落ち込んだ。担当者は「インバウンドで入館者が増えていた分、反動も大きい」と頭を抱える。格安の宿泊料で人気の西成区や浪速区の簡易宿泊所も打撃を受け、市内60施設が加盟する大阪府簡易宿所生活衛生同業組合によると、観光客のキャンセルは約270件に上った。

 影響は周辺府県にも及んでいる。

 奈良公園(奈良市)で鹿せんべいを売っている女性(68)は「外国人観光客が2~3割減っている。長く続くと困る」。公園内の東大寺の担当者も「大仏殿の入場者は普段より3割程度少ない印象。関空の早期復旧を願う」と話す。

 日帰りで訪れる観光客が多い周辺都市では、消費が見込める宿泊客は貴重な存在だ。しかし、奈良市中心部の「ピアッツァホテル奈良」の担当者は「約120人の団体客がキャンセルした」と嘆く。神戸市中央区の「神戸ポートピアホテル」も外国人のキャンセルが約400室に達した。

 「関西の奥座敷」として知られる神戸市北区の有馬温泉では「台風後に外国人客が姿を消した」(有馬温泉観光協会)。同協会によると、温泉街全体で月約4億円の損失が見込まれ、金井啓修会長は「本来なら10月の『国慶節』の前後は中国や台湾からの来客が急増するが、今年は厳しそうだ」と心配した。

 京都市内では12日も外国人観光客の姿が目立った。中京区の錦市場で香辛料販売店を経営する野村暢子さん(64)は「格安航空会社で来日するアジア系の人が少ないようで、売り上げも1割少ない」と言い、一定の影響を指摘。一方、下京区の百貨店「京都高島屋」が台風後に外国人が買った免税品の免税額を調べたところ、前年比で数%減にとどまり、同店は落ち込みは限定的とみる。担当者は「京都は(首都圏から関西圏へ移動する)『ゴールデンルート』からのインバウンドの割合が大きいからでは」と分析した。【真野敏幸、数野智史、望月靖祥、中津川甫】

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