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ロシアのプーチン大統領が12日、安倍晋三首相に対し「あらゆる前提条件を抜きにして、年末までに平和条約を結べないか」と投げかけた。北方領土の帰属を確認してから平和条約を締結することで従来日露両国は原則合意しており、発言に先立つ日露首脳会談でもプーチン氏はこの種の発言をしていない。突然の「提案」にプーチン氏はどんな意図を込めたのか。さまざまな臆測を呼んでいる。一方、日本政府は発言を冷静に受けとめる姿勢を見せてはいるものの、「領土問題棚上げ」の流れを押し返す決定打はなく、追い込まれている。
プーチン氏の「提案」が飛び出したのは、ロシア極東ウラジオストクで開かれた「東方経済フォーラム」の全体会合の席上。司会者が在日米軍の存在が平和条約の締結を妨げているのか尋ねると、プーチン氏は「この問題を今後70年も話し合っていくのか?」と自問した後、「考えが浮かんできた」と述べ、安倍首相の方を向いて平和条約締結を呼びかけた。一見唐突な発言に思えるが、「司会者と事前に打ち合わせていたのではないか」(…
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