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エンタメノート

浪曲「異種格闘」をパワーに 「奈々福なないろ」等身大人形とコラボ

「奈々福なないろ」公演のポスター

 文化庁の文化交流使として、ヨーロッパと中央アジアで浪曲を披露し、現地の文化を吸収してきた浪曲師の玉川奈々福さんが、他ジャンルのゲストを迎えての、新しいコラボの会「奈々福なないろ」を立ち上げた。15日午後、東京・亀戸で初回公演がある。

 5月から約1カ月半、7カ国(イタリア、スロベニア、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、キルギス、ウズベキスタン)を若手曲師の沢村美舟と訪れた。「ホールの声の響き方がまるで違う。ここでどうやったらいいのか。その場に体が合わせて動いていく。浪曲の知識がまったくない人に伝える面白さも感じたし、体力、腕力で伝えるアジアの語り芸にとても興味を持った。だみ声、倍音、ドレミにない音が入ってくる。短かったけれど、自分が今やっている浪曲を考える、体力が付いた旅でした」

 これまでも浪曲の可能性を信じてさまざまな企画、コラボレーションを進めてきた。

 「コラボレーションは、他の芸能の理屈を知ること。ただ話をするだけではなく、体をそわせないとわからない。私は間近で知りたい。だから、同じ舞台に来てもらう。浪曲しか知らなかったら井の中のかわずになってしまう。私は最前線が知りたい。そこで自分のどこが見劣りがするのか。異種格闘で腕力がつくんです」

 初回は、長野・伊那谷を拠点に等身大人形を制作し操演する百鬼(ひゃっき)ゆめひなさんを迎える。奈々福さん、ゆめひなさんがそれぞれの芸を見せ、後半は、オペラ「椿姫」から作った奈々福さんの浪曲「椿太夫の恋」と、ゆめひなさんの人形がコラボする。2人の芸をどう合わせ、エンターテインメントとして仕立てるかが見どころ。

 「今やっていることは、自分に負荷をかけていることだと思う。自分ができないことのよさを感じている。できないことは、つらく苦しいことでもあるけれど、頭の中には先人の芸がある。一生かけても届かないけれど、あしたはきょうよりもよくなるかもしれない。年を取ることをプラスに感じられる、それは幸運だと思う」

 公演は15日(土)午後2時、東京・亀戸のカメリアホール。詳しくはホームページhttp://tamamiho55.seesaa.net/。【油井雅和】

油井雅和

東京生まれ。早大卒。東京、大阪で、大衆芸能、笑芸、放送などを取材し、芸術選奨選考審査員、文化庁芸術祭審査委員などを務めた。沖縄好きで学生時代から通い、泡盛は糖質ゼロなので大好き。

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