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「多死社会」が近づくなか、2017年に亡くなった人の数は134万人を超えた。ところが公正取引委員会の調査では、葬儀市場の規模はあまり伸びない。参列者が少ない家族葬や、通夜や告別式を省く直葬が増大しているからだ。盛大な葬儀を勧めたいわけではないが、もともと死を受容する宗教的基盤が弱い日本だからこそ、死を考える機会が減ってはならないのではないか。
このようなことを考えたのも、先日、東京都小平市で在宅緩和ケアによる「在宅ホスピス」の実現に取り組む山崎章郎医師と対談する機会があったからだ。山崎さんは病院勤務医だった時に、病院の終末期医療において最後の時に誰もが直面するスピリチュアルペイン(こころの苦しみ)への対処が欠落していることに気づく。
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