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西日本豪雨

宙に浮く自宅避難者 物資や情報行き届かず

豪雨で浸水した岡山県倉敷市真備町地区=2018年7月7日、本社ヘリから加古信志撮影

岡山県危機管理課、計画見直しへ

 災害時に避難所へ入らず、自宅で暮らす「自宅避難者」への支援が宙に浮いている。7月の西日本豪雨では、岡山件倉敷市真備町地区で自宅避難者への支援が行き届かなかった面が明らかになった。国は避難所入所の有無を問わず、被災者支援を自治体に義務付けており、県は「支援の在り方を確立する」としている。【高橋祐貴】

 災害救助法では、被災者が避難所に入っているかどうかにかかわらず、被災者の支援を自治体に義務付けている。支援の実務は市町村が担うが、責任の所在は県が負う。ただ、県の地域防災計画などには自宅避難者への具体的な支援方法について明記されていなかった。

 一方、今回の豪雨で、自宅避難者には避難所入所者に比べ、食料や飲料水、医療サービスの提供が行き届かなかった問題も起きた。大規模な浸水被害があった倉敷市真備町地区では豪雨から間もなく、浸水を免れた2階部分で暮らし始める住民も多かった。しかし、食料や支援情報は避難所に行かなければ入手しにくい状況だった。自宅1階が浸水し、2階で暮らす会社員の横尾紫帆さん(27)は「片付けに使うスコップや手袋、ごみ袋を避難所でもらえるとは知らず、自己負担で購入した」と振り返る。

 県危機管理課によると、自宅避難者らに対する支援の必要性は認識していたものの、被災時の生活状況の把握が困難だとして、計画に具体的な支援方法を記していなかったという。担当者は、計画の見直しを検討するとした上で、「住民の避難先を把握できるシステムを事前に導入しておくことも見直し案の一つ。行方不明者の早期発見にもつながり、市町村と連携しながらきめ細かな支援につなげられる」と話している。

 兵庫県立大の室崎益輝(よしてる)教授(防災計画学)は「自宅避難者を早い段階で把握し、地区の自治会長を通して物資を配布してもらうのも一つの方法。避難所に入る人だけでなく、困っている被災者を助けるということを念頭に置いて、地域防災計画を作成すべきだ」と指摘している。

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