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台湾

駐大阪代表が自殺 台風被害の関空対応で批判相次ぐ

 【台北・福岡静哉】台湾外交部(外務省)は14日、台北駐大阪経済文化弁事処(領事館に相当)の蘇啓誠(そ・けいせい)代表(61)が同日早朝、大阪府内で自殺したことを明らかにした。同弁事処などに対しては、今月4日の台風21号の影響で関西国際空港に多数の旅行客が取り残された問題を受け、台湾人旅行客に対する支援が不十分だとして台湾の世論から批判が相次いでいた。台湾メディアは、蘇氏がこれを苦にしたのではないかと報じている。

 蘇代表は外交官出身。今年7月、那覇の代表から大阪に異動したばかりだった。

 台湾当局の発表によると、台風当時、関西国際空港には458人の台湾人が取り残された。一方、このころ中国紙「環球時報」(6日付電子版)が「中国の駐大阪総領事館が専用バス15台を関西国際空港に派遣し、中国人観光客約750人を優先的に救出した」などと報じたことから、台湾側との対応の違いを批判する声が上がっていた。だが、台湾メディアがこの環球時報の報道を検証したところ事実と異なることが判明。8日ごろには「日本政府は当時、空港に外部の車両の進入を禁止していた」「虚偽だった」と伝えた。

 台北駐日経済文化代表処(東京都、大使館に相当)の謝長廷代表も6日、自身のフェイスブックで、中国人を含むすべての空港利用客は、空港側が用意した交通手段で移動した、と説明した。だが批判は収まらず、台湾メディアは「大阪弁事処に電話をしたが対応が冷たかった」などの台湾人客の証言を繰り返し報道した。政界でも野党・国民党の批判にとどまらず、与党・民進党の立法委員(国会議員)からも大阪弁事処の責任を追及する声が出ていた。

 在日台湾代表機関は、6日発生した北海道地震でも、道内滞在中の台湾人への対応に追われた。台湾から日本へは昨年、中国、韓国に次いで多い456万人が観光などで訪れる一方で日本の出先機関の職員数は少なく、災害時の対応が課題となっている。

被害情報、日本人以上に得にくく

 関空では台風が直撃した4日午後、地下の高圧電気室が浸水して第1ターミナル(T1)内で大規模停電し、館内アナウンスができなくなった。携帯電話の電波やデータ通信、公衆無線LAN(Wi-Fi)などもつながりにくくなり、空港に取り残された多くの外国人利用客は途方に暮れた。

 被害情報や復旧の見通しの情報は、日本人以上に得にくかったとみられる。翌5日早朝からは、取り残された利用客を神戸に送り出す船の臨時便が運航されたが、船に乗るための整理券をどこでもらえるか分からず混乱した旅行者の姿も。日本語と英語の案内を数カ所に掲示し、職員も巡回して口頭で伝えたが、理解できない旅行者も少なくなく、長蛇の列が深夜まで続いた。空港を運営する関西エアポートが配った非常食の分量に怒る外国人もいた。【蒲原明佳】

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