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山陰の伝統工芸品「出雲織」を手がける。今夏デビューしたJR西日本の観光列車「あめつち」の内装にも採用された。幼少の頃、生まれ育った鳥取県米子市新山で木綿の「弓浜絣(がすり)」の織り方を覚え、戦中戦後は家族の生活のため機織りを続けた。そして今、自由な発想に基づく着物の数々は「他に類を見ない」と全国的な人気を集めている。
子どもの頃から手を動かすのが大好きで、裏山の杉からゲタを自作したこともあった。「戦中、戦後は物がなかったからこそ工夫が生まれた」と振り返る。当時の農家では女性が家族の衣服を作るのが一般的で、自然に機織りに興味を持った。母の目を盗んで見よう見まねで糸を紡ぎ、失敗して怒られてもやめる気はなかった。ぐんぐん腕を上げ、貴重な働き手になった。
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