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社説

ふるさと納税の返礼品規制 無償の原点に立ち返ろう

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 制度が抱えている欠陥を、政府自身が認めたということだろう。

     応援したい自治体に寄付すると住民税などから控除されるふるさと納税について、総務省は高額な返礼品を法律で規制することを決めた。返礼品の調達費が寄付額の3割を超えたり、地元に無関係だったりする自治体への寄付は控除を認めず、対象外とする方針だ。

     ふるさと納税の規模は年々拡大しており、昨年度は総額3600億円にのぼった。それと同時に、高額な返礼品による自治体の寄付集め競争が過熱し、問題化している。金券が返礼品として配られ、富裕層が節税対策に利用するケースすらある。

     総務省は返礼品の調達費は寄付額の3割以内とし、地元に関係する物品とするよう自治体に要請している。それでも全体の14%の自治体が基準を超し、地元に関係ない物品を提供する自治体も11%にのぼる。

     しかも、多くの自治体は今後も総務省の示した基準に従うつもりはないという。このままでは要請を無視した自治体に寄付がいっそう集中しかねない。税制のゆがみに手立てを講じるのは当然だろう。

     だが、法律で規制するのであれば、その基準はより明確な根拠が求められる。なぜ「3割」が目安なのか、客観的な根拠は不明である。

     また、「3割」の算定方法や地元に無関係な返礼品なのかなどの判定をめぐり、総務省と自治体の見解が食い違う場合はどうするのか。

     ふるさと納税をめぐっては、西日本豪雨など災害で被災した自治体への寄付など、返礼品を伴わない善意の支援も広がっている。

     制度の創設当初から返礼品を出す自治体は多かった。だが「納税」と称しているものの、応援したい自治体に寄付する制度である。無償でというのが本来の姿だろう。

     広告手段の乏しい町村にとって、返礼品は特産物の数少ないアピール手段となっている。大都市圏の住民が返礼品を通じ、他の地域とふれあい関心を持つ効果も否定はしない。

     だが、深刻な弊害が現れている以上は、原点に立ち返る必要がある。一定の経過期間を定めたうえで、返礼品を廃止するような方法も含めて、政府は制度の抜本見直しを検討すべきだ。

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