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北海道地震

子らに心のケアを 眠れぬ7歳「ガラス降る」

開放された寺院でボランティアと遊ぶ子どもたち=北海道むかわ町で、遠藤大志撮影

 北海道で震度7を観測した地震の影響で、揺れの恐怖や慣れない避難所生活から、急性的なストレス症状を訴える子どもたちが相次いでいる。心的外傷後ストレス障害(PTSD)につながる恐れもあり、被災地では行政・民間による心のケアへの取り組みが始まった。専門家は「継続的な支援が必要だ」と呼びかける。

 「ガラスが降ってくる」。震源に近い北海道むかわ町の寺院。住職の舛田那由他(なゆた)さん(37)の次女有縁(ゆうえん)さん(7)=小学2年=は地震後、そんな不安を口にする。有縁さんはあの日、2階の部屋で寝ていた。大きく揺れたものの、実際にガラスは割れなかった。だが、それから2階で寝られず落ち着きもなくなった。舛田さんは「地震への恐怖からやり場のないイメージが心の中に渦巻き、どうしていいのか分からないのだろう」と見る。

 「町内の子どもたちのケアの場をつくろう」と、舛田さんは18日の小学校再開まで遊び場として寺を開放。ボランティアや同級生とのふれあいを通じて、有縁さんは落ち着きを取り戻しつつある。

 安平町の看護師、池田志帆さん(28)の次男泰希ちゃん(1)は、地震が起きた午前3時ごろになると夜泣きする。一家は2日間、小学校に避難していたが、「周りの迷惑になるのでは」と思い、小樽市近くの実家に避難。電気や水道が復旧してから安平町に戻った。志帆さんは「地震がよほど怖かったのだろう。子どもたちの心の傷にならなければいいが」と心配する。

 行政側も子どもたちの心のケアに向けて動き出した。安平町は13日から、町内の交流館に「あそびのひろば」を開設。保育士や臨床心理士が常駐し、被災した子どもたちへの遊び場提供と保護者の相談に乗っている。町教委の福原美樹主査は「遊具倒壊の危険から町内の公園も使えない。遊び場の確保が子どもたちのストレス緩和につながれば」と期待する。

 災害時の心理的ストレスに詳しい国立病院機構災害医療センターの河嶌謙医師(精神科)は「災害から約1カ月間は急性的なストレス障害が続くが、心が平常に戻るための防御反応だ」と説明。一方で「症状が継続する場合はPTSDにつながる可能性もある。個々の生活再建状況の差がストレスを持続させる恐れもあり、息の長い丁寧なケアが必要だ」と指摘する。

 心のケアに関する相談は北海道立精神保健福祉センター(011・864・7121)。【遠藤大志】

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