メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

大阪北部地震

公共施設でアスベスト露出 天井など破損

寝屋川市総合センターの入り口には中央図書館の休館を知らせる張り紙が掲示されていた=大阪府寝屋川市で2018年9月11日、大久保昂撮影

 18日で発生から3カ月となる大阪北部地震では、有害物質のアスベスト(石綿)を覆う天井や部材が壊れ、図書館や公民館、学校の教室が使えなくなる事態が起きた。石綿の飛散防止対策を講じていても、揺れによって建物が損傷すれば、石綿が露出するリスクがあることが改めて示された。専門家は「公共施設は避難所として使われる可能性がある。除去しておくことが望ましい」と指摘している。

 「天井の破損等により長期間休館します」

 大阪府寝屋川市の総合センターの入り口には、4階にある中央図書館の閉鎖を知らせる張り紙が掲げられている。同センターは図書館に加え、市の福祉部門や中央公民館も入居する複合公共施設。しかし6月18日に発生した地震から3カ月がたっても図書館と公民館は閉まり、再開の見通しは立っていない。天井などが破損し、再び大きな揺れに襲われた場合、天井裏などにある石綿が飛散する可能性を否定できないためだ。

 6月の地震で寝屋川市では震度5強の強い揺れを観測。築45年を超える同センターは、公民館の研修室や図書館がある4階フロアの天井が30カ所以上損傷。天井裏に石綿を含んだ吹き付け材があり、すぐに立ち入り禁止の措置が取られた。

 舞台裏に石綿の吹き付け材がある2階の講堂も使用中止に。27年前に薬剤で固める対策工事をしたが、地震後に調べた結果、劣化が進んでおり崩れて飛散する恐れがあると判断した。

 市の担当者は「これほどの揺れは想定していなかった。過去の工事で石綿を除去しておけばよかったのかもしれない」と話す。

 同府箕面市の府立箕面東高校では、渡り廊下や視聴覚室の天井の部材が落ち、吹き付け材がむき出しになった。府教委は天井をシートで覆うなどの対策を取り、石綿を改めて覆う工事を進める。府教委は、除去しない理由を「除去工事でも全部は取り切れない可能性が高い。しかも長期間の工事が必要で、関係者に不便を強いる」と説明する。

 石綿問題に詳しい「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」(東京都)の永倉冬史事務局長は「公共施設は地震の際に避難所として利用される可能性があり、石綿が残っていることは望ましくない。覆ったり、薬剤で固めたりする飛散防止対策はあくまで一時的なものと考え、早めに取り除くべきだ」と話す。【大久保昂】

アスベスト(石綿)

 天然の繊維状の鉱物。耐火性が高く、かつては建材や工業製品などに用いられた。吸い込むと中皮腫や肺がんなどを発症するリスクがあるため、国内では現在、使用が全面的に禁止されている。

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ファシリティードッグ 子供の闘病支え9年 ベイリー引退
  2. 東京都 「障がいは言い訳」ポスター、批判で撤去
  3. 新在留資格 送還拒否の一部の国を除外 法務省方針
  4. 地面師事件 なぜ、積水ハウスはだまされたのか
  5. 北九州 海外視察報告、複数市議がブログ写す コピペ否定

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです