連載

隣の国を歩く

ソウル支局の渋江千春特派員が韓国の本音を伝えます。

連載一覧

隣の国を歩く

“完璧”な北朝鮮 かえって現実感わかず

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 日本にとって近くて遠い隣国、北朝鮮。9月9日に建国70周年を迎えるにあたり、平壌での取材が許された。メインイベントは9日当日に行われる軍事パレードや市民パレードだったが、その日を含めた実質4日間の取材から垣間見えた北朝鮮の現状を伝えたいと思う。

制裁の影響は?

 「武器にたくさんのお金を投資してきたが、これからはそれをやめてすべて経済部門にお金をつぎ込み、遅れていた発展を取り戻す時期だ」。北朝鮮を建国した金日成(キム・イルソン)国家主席の妻の名を冠する金正淑(キム・ジョンスク)平壌製糸工場の金明丸(キム・ミョンファン)支配人は、周囲に響き渡る機械音に負けない大声で、記者団の質問に答えていた。

 質問は、核実験やミサイル開発で強化された経済制裁の影響に集中した。金支配人は何度も「(影響は)ない」と断言した上で、「むしろ、生産能力は上がっている。昨年の生産量は400トンだが、今年は500トンになる」と力説した。機械自体は中国からの輸入だが、搭載するプログラムは自力で開発しているとも説明した。

この記事は有料記事です。

残り3615文字(全文4063文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集