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京の舞台・万華鏡

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復曲能「わたつみ」 男神3体、そろい踏み 能にしたしむ会、9月2日・京都観世会館 /京都

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 観世流の片山伸吾が5年がかりで取り組み、昨年福岡で初演した復曲能「わたつみ」を、地元・京都での自主公演で披露した。福岡・志賀島に鎮座する志賀海(しかうみ)神社の由緒を描いたストーリーで、能の類型では神々を題材とする「脇能」「初番目物」のジャンルに属する。同社に伝承される祭礼や神事芸能を取り入れ、海をつかさどる綿津見(わたつみ)三神がそろい踏みするダイナミックな演出で、語り中心で平板になりがちな脇能を、現代の観客が楽しめるエンターテインメントに昇華した。

 夢のお告げで志賀島を訪れた松浦某(まつらのなにがし)(ワキ・宝生欣哉)の前に、烏帽子(えぼし)狩衣姿の3人の神職(前シテ・片山伸吾、前ツレ・味方玄(しずか)、田茂井廣道)が現れる。ワキの求めに応じてシテが四方を見回しながら、磯良(いそら)が崎、海の中道、衣笠山、勝山、御笠山といった名所を紹介。何の舞台装置もない能舞台に、風光明媚(めいび)な島の景色がパノラマ的に浮かび上がるのが実感される。これは…

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