初期認知症 支え合う当事者
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21日は認知症の主な原因、アルツハイマー病への理解を呼びかける「世界アルツハイマーデー」。認知症は医療の進歩で早期発見が可能になったが、診断後にショックを受け、家に閉じこもるケースもあり、初期対応が新たな課題になっている。支え合いの場や各地の取り組みを報告する。
「自分の気持ちを表に出せる時に、出せたらいいんや」。香川県三豊市の市立西香川病院で開く認知症の人や家族が集まる「オレンジカフェ」で、脳血管性認知症を患う渡辺康平さん(76)=香川県観音寺市=が、利用者に語りかけた。渡辺さんはカフェの非常勤相談員として働く。この日、アルツハイマー型認知症で通院している藤目加代子さん(68)が、夫の富士男さん(71)と診察後に立ち寄った。記憶があいまいな部分があることも含め、渡辺さんに打ち明けた。加代子さんはコーヒーカップを手に「ここは『救いの場』。他人を気にして、ええ格好せんでもええから」とほっとした笑顔を見せた。
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