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福島第1原発事故

富岡で町民劇上演へ 全域避難家族描く

説明会で町民劇の意義や内容について説明する青木淑子さん=福島県富岡町の町文化交流センター「学びの森」で2018年9月9日午前10時3分、吉田卓矢撮影

 東京電力福島第1原発事故で全域避難となり、昨春に大部分で避難指示が解除された福島県富岡町で、来年1月に町民劇「ホーム」が上演される。企画しているのは、震災の語り部活動などを行うNPO法人「富岡町3.11を語る会」。同会代表で元高校教諭の青木淑子さん(70)は「演劇は一人ではできず、見る人もいないと成り立たない。演劇を通じて町民同士のつながりを強めたい」と意気込んでいる。

     劇の舞台は、今春、全域避難でばらばらになった家族8人が避難指示解除で帰郷を決めた祖母の引っ越しの手伝いに集まるところから始まる。家族それぞれの心にある古里とのつながりと、未来への思いを町民が演じて描き出す。脚本・演出を務めるのは、青木さんの教え子で福島県郡山市出身の演出家、野崎美子さん(56)。「一人一人が古里について考える作品にしたい」と話す。

     今月、富岡町内で説明会を開き、青木さんが町民に劇への参加を呼びかけた。出演者は20人程度で、来月以降、週末や平日夜に稽古(けいこ)を重ねる予定だ。

     東日本大震災前、富岡町には約1万5000人が暮らしていた。今年8月1日現在、町に住む住民は738人にとどまる。

     青木さんは長年、高校の演劇部を指導し、定年までの数年間は県立富岡高校で校長を務めた。震災当時は郡山市に住んでおり、震災後は同市に避難した富岡町社会福祉協議会で働き始めた。2013年から社協で町民を募って語り部活動を開始し、15年に「富岡町3・11を語る会」を設立。20~80代の語り部計21人が活動している。

     昨年からは、語る会が主催し「演劇キャンプ」を富岡町で開催。震災ツアーや演劇講座などを行う2泊3日のイベントで、県内外から参加者を集めている。「人と人とのつながりをつくり、元気な町をつくりたい」。青木さんは願っている。

    【吉田卓矢】

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