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北海道地震

ブラックアウト 負荷遮断、設定量検証へ 来月中間報告

地震による停電で暗いすすきの交差点=札幌市中央区で2018年9月6日午後6時半、貝塚太一撮影

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 経済産業省の認可団体「電力広域的運営推進機関」は21日、北海道地震に伴う大規模停電(ブラックアウト)を検証する第三者委員会(委員長=横山明彦東京大学大学院教授)の初会合を開いた。北海道電力が需要を抑えるために行った3回の強制的な停電(負荷遮断)が事前設定した上限いっぱいの計146万キロワットだったことが判明。設定枠を使い切ったにもかかわらずブラックアウトを防げなかった。今後の検証では設定の妥当性が焦点となりそうだ。【和田憲二、袴田貴行】

     初会合ではブラックアウトの原因を分析。地震前から全電源が止まるまでの約20分間を五つの時間帯に分け、北電が提出した周波数や電圧、発電機の出力などA4判で計2000ページに及ぶデータを詳しく調べた。

     その結果、地震発生前の電力総需要は308万キロワットで、午前3時7分の地震発生直後に苫東厚真火力2、4号機の停止と同1号機の出力低下で計121万キロワットの供給力を喪失▽1回目の負荷遮断で130万キロワットの需要を抑えたが、設定ミスで6万キロワット分が送電を再開▽送電線の故障で水力43万キロワットが停止▽同20~23分に同1号機の出力がさらに20万キロワット低下▽2回目の負荷遮断(16万キロワット)▽同24~25分に1号機が停止▽3回目の負荷遮断(6万キロワット)--などの事実を認定した。

     このうち、供給力を大幅に失うなど非常時に行う「最後の命綱」(広域機関)とされる負荷遮断について、委員の岩船由美子東大生産技術研究所特任教授が「ブラックアウトさせないためにもっと(需要を)落とせればよかったのでは」と指摘。北電が設定した146万キロワットの上限が妥当だったかを検証することとなった。

     同委では今後、供給力を主力の苫東厚真に集中させる運用が適切だったかどうかや、今回のような緊急事態に備えたマニュアルの整備や訓練の実施状況についても確認する。電源復旧の過程や再発防止策も合わせて検討し、10月中の中間報告を目指す。


    第三者委員会の議論で注目された主なポイント

    ・北海道電力の負荷遮断の最大容量(146万キロワット)は適切だったか

    ・1回目の負荷遮断(130万キロワット)実施後、設定ミスで再送電された6万キロワットが全体の需給に与えた影響

    ・地震発生直後に送電線の異常で発生した道東・北見エリアの一時的な停電が全体の需給に与えた影響

    ・道東・北見エリアの一時的な停電で出力を停止した水力発電(43万キロワット)の脱落分がブラックアウトに与えた影響

    ・地震後も稼働していた苫東厚真1号機が徐々に出力を低下させ、ブラックアウト直前に出力停止に至った理由

    ・ブラックアウト直前、最後の3回目の負荷遮断(6万キロワット)で周波数を回復できなかった理由

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