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カーシェア増

車は私的空間…商談、カラオケ、仮眠で利用

カーシェアリングの車両を利用して得意先に電話をかける生命保険会社の営業マン=東京都立川市で2018年8月30日午後4時、松本尚也撮影
国内カーシェアリング車両台数と会員数

 1台の自動車を複数で共同利用する「カーシェアリング」が普及する中、車を電話や仮眠のほか、子どもの夜泣きの避難、カラオケなどの場として活用する人が増えている。背景には、車を移動手段としてだけでなく、利便性の高い「空間」と捉えるようになった意識変化がある。【松本尚也】

 残暑厳しい8月下旬、東京都立川市内の駐車場。中堅生命保険会社営業マンの田子洋光さん(32)は専用カードをかざして解錠した車内に乗り込み、得意先に電話をかけた。空調の利いた空間で商談が進む。

 田子さんが利用したのはオリックス自動車のカーシェアサービス。徒歩での営業回り中、スマートフォンの専用アプリを使い、近くの駐車場で車両を予約した。料金は15分で200円。田子さんは「顧客の個人情報に関わる電話は外でかけづらいが車の中なら安心」と話す。営業先への移動に加え、パソコンのメール送信などにもサービスを活用するという。

 カーシェア事業も展開するNTTドコモが昨年11月、利用経験者400人にアンケート調査したところ、1割超が移動以外で使用したと回答。「仮眠(休憩)」(64%)が最も多く、「友人・家族との電話」(40%)、「仕事上の電話」(38%)、「避暑/避寒」(34%)と続いた。「カラオケ」「夜泣きの避難場所」も12%あったほか、「ウェブ会議」「授乳」といった回答も。東京都大田区の会社員男性(33)は終電を逃し車内で一夜を明かしたこともあるという。

 移動以外の利用が広がるのは、車両台数や拠点が急速に拡大しているから。交通エコロジー・モビリティ財団によると、今年3月現在の国内のカーシェア車両は約3万台で5年前の3・3倍、車両のある駐車場など拠点も前年比16%増の1万4941カ所に伸びた。

 大手業者では事前に会員登録するとカードキーが届き、スマホなどで空車検索と予約ができ、15分単位で利用可能だ。高い利便性と近年のマイカー離れも相まって業界全体の会員数は132万人へと急増し、それに伴い使い方も多様化。国土交通省旅客課によると、車両の使途に法的な規定はなく、業者と利用者が結ぶ約款に任されている。業界最大手のパーク24は「禁煙やペット連れ禁止などのルールを守ってもらえれば使い方は自由」との見解だ。

 自動運転車の開発も進むなか、KPMGモビリティ研究所の井口耕一氏は「車を『運転するもの』から『プライベート空間』と捉える意識はますます高まるだろう」と指摘する。

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