(本阿弥書店・4104円)
女性が熱烈にあこがれる女性。日本近代文学史上だと、第一位が与謝野晶子、第二位が平塚らいてうか。
本評伝の主人公の片山廣子はじみだけれど、第三位に入るかもしれない。晶子と同い年である。
芥川龍之介が秘(ひそ)かに愛した人。歌人であり、「松村みね子」と名のる翻訳家である。自らも歌人である著者は、細密に廣子の人生を追う。
恵まれた環境で幼児より英語教育をうけた。結婚後の大正初年より、アイルランド文学の翻訳に打ちこむ。ダンセイニ、シング、イエーツなどの詩や戯曲を先駆的に訳し、森鴎外や上田敏に絶賛された。
この記事は有料記事です。
残り212文字(全文477文字)
毎時01分更新
◇塩ひとつまみ、うまみ凝縮 大寒も過ぎ、冷え込みは今が本番…
「気がつくと、所持金は103円でした。4日の仕事始めに出勤…
かつて多数のテロ・ゲリラ事件に関与し、犠牲者を出してきた過…