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社説

スポーツ団体のガバナンス 閉鎖体質を一掃すべきだ

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 スポーツ界の相次ぐ不祥事を受け、競技団体のガバナンス(組織統治)に対して国の監督権限を強化できないか、検討が始まった。

 超党派の国会議員でつくるスポーツ議員連盟が有識者による会議を設置した。11月にも意見を取りまとめる。現在は監督権限がないスポーツ庁による調査・命令を可能にする法改正も視野に入れるという。

 レスリングのパワーハラスメントに日本大アメリカンフットボール部の悪質タックル、日本ボクシング連盟の助成金不正使用、体操界の暴力とパワハラ疑惑--。今年に入って不祥事が立て続けに判明した。

 スポーツ議連の動きは、競技団体の自浄能力はもはや期待できないと、業を煮やしたものだろう。

 しかし、競技団体は独立性を保ち、競技の発展に努めるのが本来の姿だ。外部からの監視強化でなく、自主的な改革努力が大事である。

 不祥事の背景には、スポーツ界に根付く閉鎖性という体質がある。

 競技団体の運営は、かつて第一線にいた選手や指導者が担うケースが多い。一連の不祥事に共通するのは、そうした人物が組織内で要職に就き、強大な権力を得て1強体制を築く構造だ。その権威主義の下、自身に従わぬ者を排除していった。

 2013年に女子選手への暴力問題が発覚した柔道界では、外部有識者を全日本連盟の理事に登用し、組織の透明化を図った。

 こうした動きは増えつつあるが、より推し進める必要がある。日本レスリング協会が、外部有識者を含め理事の構成を抜本的に見直す方針を打ち出したのは当然だ。

 これまで外部有識者といえば、学者や法律家が主だった。日本バスケットボール協会で、バレーボール出身の三屋裕子さんが会長に起用されたように、他競技の第一人者を登用する仕組みもひとつの方法だろう。

 競技という枠を越えた、多様な人材を登用することが、排他的な「しがらみ」にとらわれない組織運営へとつながるはずである。

 もちろん外部から人を入れればすべてが解決するわけではない。閉鎖体質を一掃し、民主的な運営を行う意識改革は不可欠だ。国による規制の動きが具体化する前に自浄作用を発揮することが必要だ。

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