メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

労政審

パワハラ、セクハラ対策で隔たり 法整備へ議論

 職場のパワハラ、セクハラ対策を巡り、厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会の「雇用環境・均等分科会」で25日に本格的な議論が始まり、法整備の具体的なあり方が議論された。労働者側は、現状では救済が不十分だとしてハラスメント行為自体を包括的に禁止する規定を設けるべきだと主張した。これに対し、使用者側はパワハラ、セクハラのいずれについても新たな法整備に難色を示し、労使の隔たりが目立った。【宇多川はるか/統合デジタル取材センター】

     日本には、ハラスメント行為自体を禁じる法規定がない。セクハラは男女雇用機会均等法で事業主に防止措置を義務づけるのみだが、パワハラは措置義務すらない。

     この日の分科会で、連合など労働者代表の委員は、セクハラが現行法では救済につながっていない現状を説明。被害を法的に認定できないことが要因だとして「『セクハラは許されない』という社会的規範ができてきた中で、明るみに出た被害に対処するには、禁止規定が不可欠。今こそセクハラを明確に禁止すべきだ」と主張した。

     労働者側はさらに、6月の国際労働機関(ILO)総会でハラスメントの包括的定義や禁止規定を含む国際基準を作り、各国に法整備を促す条約の採択を目指す方針が決まったことも強調。パワハラ、セクハラなどの「縦割り」ではなくハラスメント全般を規制する法整備に向けた議論を求めた。

     これに対し、経団連など使用者側代表の委員は、セクハラの禁止規定について「企業の窓口で真摯(しんし)に対応するのが第一義だが、窓口がなかったり、あいまいになっていたりするところは、まずは労働局で対応すべきではないか」「禁止規定が無いと措置義務が担保できないというのは、今ひとつ理解しづらい」などと否定的な見解を示した。

     パワハラについては「(行為の)受け止め方でパワハラか業務上の指導なのか線引きが難しい」などとして、「まずはガイドラインを策定し広く周知するのが現実的」との意見が出た。

     また、ハラスメント全般を規制する法整備を求める労働者側に対して、「セクハラやマタハラ(マタニティー・ハラスメント)などでこれまで作ってきた規定が弱まる」と述べた。既存の防止措置義務の存在感が薄れることへの懸念を示したものとみられる。

     分科会では今後も議論を重ね、年末までにまとめを出す方針。

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 祖父母殺傷 少年「生徒に殺意。迷惑避け、まず家族を」
    2. 群馬・高崎 石灯籠の下敷きに、中学生死亡
    3. 世界の雑記帳 米女子生徒、祖父の遺灰入りクッキーをクラスメートに配る=警察
    4. 記者不明 「皇太子命令取り違え、将軍が殺害で収拾」報道
    5. 灯籠下敷き 中学生死亡 飛び降り時、手かけ石落下 /群馬

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです