ドキュメンタリー映画

「タリナイ」 マーシャル諸島で戦死、日本兵の足跡たどる 渋谷であすから公開 /東京

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 太平洋のマーシャル諸島で戦死した1人の日本兵の足跡をたどり、今も残る戦争の記憶を描いたドキュメンタリー映画「タリナイ」が29日、アップリンク渋谷(渋谷区)で公開される。10月12日までの予定。【竹内麻子】

 宮城県に住む佐藤勉さん(77)が、マーシャルで亡くなった父が家族に残した日記を手に、慰霊のために現地を訪れる内容。美しい海に残る旧日本軍の大砲の跡や、飛行機の音におびえる現地の人々のインタビューを織り込み、戦争を考えさせる作品となっている。

 佐藤さんは、2歳で別れ記憶のない父・冨五郎さんの影を長年追い続けてきた。冨五郎さんが亡くなる直前までつづった日記は、戦後、戦友により奇跡的に家族の元へ届いた。補給路を断たれた島で、空腹に苦しみながら家族を思い、餓死した父。「涙が出て読めなくてね」と佐藤さんは言う。

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