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強制不妊

3地裁一斉提訴 宮城・大阪・兵庫の6人

 旧優生保護法(1948~96年)に基づき20代で不妊手術を強制されたとして、新たに宮城県の60代女性が28日、国に3300万円の損害賠償を求め仙台地裁に提訴した。「遺伝性精神薄弱」(当時の呼称)を理由にされたという。この日は神戸地裁に聴覚障害者4人、大阪地裁に1人もそれぞれ提訴する予定で、6月に次いで3例目となる今回の一斉提訴の原告は計6人。

 今年1月に知的障害のある宮城県の60代女性が初の提訴に踏み切って以降、旧法をめぐる国賠訴訟の原告は北海道から九州までの全国6地裁計13人となる。聴覚障害者の提訴と関西地方での提訴は今回が初めて。

 仙台地裁に提訴した女性の訴状などによると、女性が手術を強制されたのは1977年。両親はすでに死亡しているが、母親から手術の事実を聞かされていた妹が宮城県に情報開示請求したところ、「被手術者名簿」に女性の手術実施日などが記載されていた。

 妹は旧法を巡る報道に触れ、提訴を決意した。

 弁護団はこれまで提訴した宮城県内の女性2人と同じように、旧法は憲法が保障する幸福追求権やリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)を侵害していたと主張。96年に障害を理由とした不妊手術の条項を削除して母体保護法に改定した後も救済を怠ってきたとして、国と国会の不作為も追及する構えだ。

 神戸地裁にはいずれも聴覚障害を持つ兵庫県内の夫婦2組が総額計4400万円の損害賠償を求めて提訴する。弁護団によると、このうち兵庫県明石市の小林宝二(たかじ)さん(86)、喜美子さん(86)夫婦は60年に結婚して妊娠したが、喜美子さんは説明のないまま母親に連れて行かれた病院で中絶と不妊の手術をされたという。同県在住の70代の夫婦も68年の結婚直前、夫が母親に病院へ連れていかれ、何の説明もないまま不妊手術を受けさせられたという。

 いずれも手術記録は見つかっていないが、弁護団は「原告の証言から優生手術だったことは明らか」と判断した。4人は今年に入り、不妊手術を強制された障害者が多くいることを報道で知り、「同じような人が名乗り出られるように」と提訴を決意。憲法が保障する、子どもをつくり家族を形成する自己決定権などを侵害されたとして、夫婦で原告となる。【遠藤大志、望月靖祥】

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